【豆知識】ホルミシス効果とは?
ホルミシス効果とは、通常有害とされる物質や刺激が、極めて低いレベルであれば逆に生物に有益な影響を与える現象のことを指します。
例えば、放射線や化学物質など、一般的には高濃度で有害なものが、微量では健康や成長を促進する場合があることが知られています。
この現象は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、ドイツの科学者(薬理学者)ヒューゴ・シュルツ(Hugo Schulz)などが提唱したのが最初です。
シュルツは、低濃度の毒性物質が生体の成長や代謝を刺激することを発見し、この概念は後に「ホルミシス」と呼ばれるようになりました。
この言葉の由来は、ギリシャ語の「hormaein」(刺激する、推進する)に基づいており、低レベルのストレスや毒性が生物に適応的な応答を促すことを示しています。
20世紀後半になると、アメリカの生物学者トーマス・ラッキー博士(Dr. Thomas D. Luckey)が、放射線に関する研究を進め、特に低レベルの放射線が生物に有益な影響を与える「放射線ホルミシス」について強く主張しました。
ラッキー博士は、放射線がホルモンのように生体の調節機構を活性化させる可能性があると述べ、この現象が生体の免疫力を高めたり、細胞の修復機能を促進したりすることに注目しました。
ラッキー博士の著作は日本でも出版されて反響を呼び、ホルミシス効果という言葉が広く知られるきっかけにもなりました。
ラッキー博士の日本への贈り物
放射能を怖がるな!|T.D.ラッキー著|日新報道
ホルミシス効果は、放射線や化学物質のみならず、温度ストレス、運動、酸素制限などさまざまな刺激にも適用される概念であり、微量のストレスが生物にとって有益な応答を引き起こすことが分かっています。
近年では、健康や老化研究の分野においても注目されており、適度なストレスが体の防御機能を強化するという考え方が広まっています。
このように、ホルミシス効果は多様な生物反応を理解する上で重要な概念であり、低レベルの刺激がもたらすポジティブな影響を解明することが、さらなる応用につながっています。
ところで現代の生活は古代と比べると、大地との接触が少なくなっていることは誰の目にも明らかでしょう。
都市化や工業化、服飾の化学繊維化が進み、生活環境が人工的なものに変わってきました。
そのため、自然界からのホルミシス効果を得られるチャンスも少なくなっています。
このような背景から、私達は天然由来の素材の力をあらためて生活に取り入れることが必要なのではないかと考えます。
そうすることで、現代人はようやく生物本来の心身のバランスを取り戻し、健やかな暮らしを送れるのではないでしょうか?
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日々の暮らしを変えることなく、さりげなくお使いいただけるものばかりです。
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